身体を温める万能食材
体を温める食材として、最も認知されている食材の一つが生姜ではないでしょうか。漢方の薬膳では食材は熱・温・平・涼・寒、5つの特性に分けられ、五気(五性)などと呼ばれています。生姜はその中の熱又は温に分類されます。食べてご存じの通りどちらも身体を温める食材の代表格です。にんにくの特徴を考えると始終食べるにはちょっと難しい。生姜はにんにくのように匂いも気にならないですし、乾燥粉末にして携帯もできるので、生姜が温活食材の筆頭であることは間違いありません。
血液を全身に巡らせる食材
にんにくはビタミンB₁とB₆、ビタミンC、ミネラルが豊富です。主要成分アリシンは加熱すると有効成分スコルジニンに変化します。スコルジニンは毛細血管を拡張させることで、新陳代謝を活性化し、精力の源としても定評があります。生姜は栄養成分として、ビタミンB₁やCが少量含まれるほどで、栄養素としては些かさみしく思えます。
しかし生姜の辛味成分ショウガオールは、血管を拡張させる働きで血流を促します。ご存じのように、食べるとすぐに身体がぽかぽかしてきます。それは生姜の作用により、心臓から押し出さられる血液が増加することによって、全身に血液を行き渡らせるためです。生姜もにんにく同様、加熱によって血行促進効果が上がるのですが、その理由は生姜に含まれる殺菌成分ジンゲロールがショウガオールに変質することで、さらにその効果が増幅するからです。
食べるだけじゃない生姜の実力
地域によって生姜は食材としてでなく入浴剤として使い、血行促進、肩こりや神経痛、腰痛の緩和や新陳代謝の促進にも活用されるようです。また中医においては湿布やお灸など、体の不調に役立てていたそうです。痛んだり変色した生姜は捨てるのでなく、スライスし乾燥させてお風呂などに入れて有効活用できます。
温活食材を食べつづけて冷え体質からの脱却
温活で大切なことは、ひと時でも体を冷やさないように心がけることです。筋肉量を増やし、衣類は保温性の高いものを選び、取り入れる食品の工夫で常に血流をよくし、冷え性の悪循環を断ち切ることで、体が冷えずらい体質に変わっていきます。
生姜パウダーで常にぽかぽか
毎日の忙しい生活の中、そこまで食事にこだわることは難しいことと思います。そこで提案したいのが生姜パウダー。生姜をふんだんに使った食事をとったとしても、その効果の持続時間は3時間ほどだそうです。そんな時生姜を乾燥させた粉末を、食味を損なわない程度の量、毎日の食事や飲み物に加えることで簡単に温活食に変身します。香辛料として売っていますが、生姜をスライスし乾燥させミルサーなどで粉末にしたほうが安く済むと思います。更にまとめて安く売られている生姜があれば尚お得です。温活にとって生姜パウダーは持ち運びしやすく、とても重宝することと思います。
「煮おろし生姜」を活用する
日々のお料理には生姜をすりおろして煮詰めた、煮おろし生姜がおすすめです。熱を加えることで体を温める効果もあがりますし、常備しておくと調理の際すぐに使えとても重宝します。作り方はいたって簡単、いっぺんに生姜をすりおろし、煮詰めるだけです。煮おろし生姜はそのまま料理に使うのはもちろん、はちみつ、味噌、酢、ラー油などよく使うものと合わせオリジナルの調味料を作るのもよいかと思います。煮おろし生姜を作るときの唯一の注意点は、なるべく皮をむかないこと。なぜなら生姜の有効成分ショウガオールとジンゲロールは皮の近くに多く含まれるため、皮を厚く剥いてしまうと折角の有効成分を落としてしまいます。よく洗うだけにするか、せいぜいスプーンなどで皮をこそげ取る位にしましょう。
煮おろし生姜で作る簡単ジンジャーエールの作り方
先にスパイス、生姜、ガムシロップをよく混ぜてから、炭酸水を注ぐとスパイスが混ざりやすいです。おすすめのスパイスはシナモン、グローブ、カルダモンなど。スライスした生姜とを水、スパイス、砂糖とで煮出した手作りジンジャーエールシロップでは唐辛子やローリエなども入れたりします。伊良コーラ並みにおいしいのでぜひおた召し下さい。
- 炭酸水250㏄
- 煮おろし生姜小匙1
- 各種スパイス少々
- ガムシロップ
生姜のすばらしさを語ると限がありません。どんな料理にも合いますし、効果効能も抜群。生姜をじゃんじゃん取り入れて、冷え体質から脱却しましょう。
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