冷えは万病のもとなのです

冷えを放置してはいけない理由

 「卵が先か鶏が先か」「騙したあんたが悪いのか、信じたあたしが馬鹿なのか」「俺か俺以外か」言うてますけど...。冷え性だから体調を崩すのか、体調が悪いから冷えるのか、とはいえ冷え性の悩みは尽きません。今一度冷えの怖さを再確認。

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冷えは血流を悪くします

 冷えで体温が低くなると血液の温度も低下し、それにより血液の粘度も上がります。ドロドロの血液によって血流が悪くなり、また血液は赤血球、白血球、酸素、栄養分、免疫細胞を運んでいます。血液の流れが滞ると、各細胞の必要な成分が不足し、細胞や臓器の働きを弱めることになります。

冷えはストレスを助長する

 ストレス反応は自覚あるなしにかかわらず、人体の生存本能に基づいた原始的な脳の反応です。体温が下がることは、生命にとって危険信号ですから、不安や恐怖のストレス感情が芽生えるのは必然です。冷えの自覚がなくとも体はストレスを感じ、ストレスが更なる冷えの悪循環を生みます。

冷えの放置は更なる自律神経の悪化を招く

 就寝前は副交感神経が優位になり、血管が拡張することで体温も上がり、リラックスした状態になることが理想的です。しかし慢性的な冷えで毛細血管が締まり、緊張状態に置かれることで、自律神経のバランスは乱れ精神も安定しません。そうなることで不眠などの睡眠障害を引き起こします。結果ストレスは増し自律神経も整いづらくなります。

冷えが免疫力を低下させる

 冷え、ストレス、自律神経の乱れから負のスパイラルが生じることで、免疫力は低下していきます。免疫力が低下するとどういうことが起こってくるのでしょうか。

白血球は大きくマクロファージ、顆粒球、リンパ球で構成されています。交感神経優位では白血球の一種である顆粒球(好中球などs)が活発化し、外部から侵入した病原体をなどの免疫細胞で撃退します。そして副交感神経優位ではリンパ球が活発になります。リンパ球は白血球のサブタイプとされ、ナチュラルキラー細胞、T細胞やB細胞などになります。

体内に病原体になる異物が侵入すると、それらの異物を顆粒球が食べ、顆粒球の食べ残した小さい細菌を、リンパ球が抗体反応で撃退する防御システムによって、体を細菌やウィルスから守っています。しかし、冷え性などで長期的にストレスを受けると、脳から過剰にステロイドホルモンや神経伝達物質が分泌されます。結果、慢性的に交感神経が優位に傾くことで、リンパ球が抑制され、その結果免疫機能が低下してしまいます。

冷えは重大な病気を招く

 免疫機能が低下すれば、それだけ感染症にもかかりやすくなります。健康リスクは感染症に対してだけでなく、体温の低下が続くことで体内の細胞は不活発になり、内臓の働きや思考力に至るまで、身体機能を低下させます。

顆粒球は侵入した異物を食べることで、活性酸素を出して病原体を殺します。慢性的に交感神経優位に傾き、顆粒球が過剰に働くことで、活性酸素が増えすぎてしまうと体内に思わぬ悪影響を与え始めます。

活性酸素が増えることでアトピー性皮膚炎や白内障に糖尿病、動脈硬化、脳梗塞、胃潰瘍、肺炎、アルツハイマー、関節リウマチ、白内障、肺気腫など、最悪の場合はがんや心筋梗塞、脳卒中などの疾病を引き起こす原因の一つに挙げられています。

冷え体質を撲滅!

 冷え性改善の第一は、筋肉量を上げることです。人体の熱の4割を作り出すのは筋肉です。とはいっても別に、ハードな筋トレでムキムキにすることではありません。筋肉の産熱量は、基礎代謝で全体の22%を占め、運動することで80%にまでなるといわれています。そして更に鍛えるべきなのは、全身の筋肉量の60~70%を占める、下半身の筋肉ということになります。通勤通学やお買い物の時、少し歩く距離を伸ばすとか、速度を上げてみるとかでも十分効果があると思います。

次に重要なのが食事にです。冷たい飲料や食べ物は特に体を冷やします。また暴飲暴食は、消化に過度のエネルギーを奪われ、体が冷える原因になります。出来るだけ体を温めるような食材を選び、煮る、焼くなど火を通す調理法が、体を温める料理の秘訣です。発酵食品や消化の良いものを選ぶことで、腸内環境を整えることも有効です。

他にも体を冷やさないための衣類選びや、お風呂の入り方、マッサージに運動など様々な方法があるので、自分の興味があるものから、始めてみるのが良いかと思います。体温を上げることは、健康リスクを下げるための、コストパのよい最良の方法だと思います。日々お好きなやり方で温活に勤しんでみてはいかがでしょうか。

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