目標は頭寒足熱です

頭は血がのぼりやすい

 臓器の中で最も酸素を消費するのが脳です。重さは1200~1500グラムほどですが、酸素消費量は体全体の約20%にもなるそうです。脳は筋肉のように酸素を貯めることができないので、供給された酸素は一瞬で消費されます。そして脳は最も糖を消費し、人体の消費カロリーの20~25%になります。

脳は大量のエネルギーと酸素を消費し、1分間に約800mlの血液が送られてます。1分間に心臓から放出される血液が約4.5ℓなので、約1/5の血液が脳に使われていることになります。血液は熱も運びますので、必然的に頭は熱が上がるのでのぼせやの原因の一つになります。

目次

冷えのぼせのメカニズム?

 のぼせと言ってもいくつかのタイプに分かれます。冬に寒い外から暖房の効いた部屋に入り、一時的に大量の熱が伝わることで、体に熱がこもりのぼせた感じになるのは、多くの方に覚えがあると思います。

お風呂でもよくのぼせることがあります。お風呂でのぼせるのは、急に熱いお風呂に入ると、交感神経への刺激と水圧による血流の促進により、血圧が上昇します。徐々に温まり、血管が広がることで血圧が下がります。そしてお風呂から上がると水圧もなくなり、血液が手足に流れ脳から血液が減ることによりのぼせの状態が起きます。

また更年期障害によってホルモンバランスが乱れて起こる「ホットフラッシュ」と呼ばれるのぼせもあります。急激かつ発作的に起こったり、顔や上半身がカーッと熱くなったりと、汗がとめどなくでたりするのが「ホットフラッシュ」の典型的な特徴です。

今回注目したいのは”冷えのぼせ‶と呼ばれる状態です。加齢や運動不足による、筋力の低下や自律神経の乱れによって、体温調整が上手にできなくなることで起こります。自律神経のバランスの乱れによって、血管の収縮・拡張のコントロールがうまく機能せず、上層に熱がこもることで、冷えのぼせと呼ばれる状態になりす。

例えば過度なストレスがかかると、脳は過剰にエネルギーを消費します。人は生存本能により恒常性を保つため脳へ血液を送り、温度低下から身を守ろうと、脳に血液を送るために末梢の体温を下げます。さらに交感神経が働くことで、血液が脳にばかり集中し、手足などの末端が冷えます。そのような状態が長く続き、自律神経がみだれたまま放置してしまうと、顔ばかりほてり手足が冷たいといった、冷えのぼせを起こしやすくなります。

冷えのぼせになる流れ

冷えによる血液循環低下

代謝の低下による手足の鬱滞(うったい)

※鬱滞とは血流などが静脈内などに停滞した状態

冷えによりストレスを感じる

生命維持の働きによる脳の温度上昇

冷えのぼせ(頭熱寒足)

冷えのぼせの原因

冷えのぼせは手足などは冷たく、顔だけ熱をもちのぼせている状態です。様々な原因から体温調節がうまくいかず、血管の収縮・拡張機能の低下を引き起こします。

足熱にするにはどうする?

 心臓から遠くなる足は特に冷えやすいです。冷えを改善するためには、血流を良くすることで、血流を上げるには筋力をつける、筋力をつけるためには何はともあれ運動です。

心臓に血液を戻すためには筋肉を収縮させて、重力に逆らい血液を押し戻す必要があります。この時ふくらはぎでは、踵を上げると筋肉が圧迫され静脈が縮み、血液は押し出されます。踵を下すと筋肉を弛緩させ、静脈が広がり血液を充填します。この一連のポンプ作用が、ふくらはぎが第二の心臓と呼ばれる所以です。

また下半身は全身の60〜70%の筋肉で占められているので、ウォーキングなど足を使った運動はとても効果的です。普段から「早歩き」や「踵上げ」など、日常生活に取り入れやすいことから始めましょう。

筋肉には瞬発力をつかさどる「速筋」と持久力をつかさどる「遅筋」とに分かれます。特に基礎代謝が高いのは「速筋」になるので、可能な方はウェートトレーニングやダッシュのような瞬間に負荷のかかる運動は特に有効です。

 運動で血流を改善するにあたって、筋肉をつけ基礎代謝を上げると同時に、血流を良くするために大切なことがあります。それは太い血管周りの筋肉を刺激することで、全体の血流を上げるということです。

太い血管が通る、ひざ裏の膝窩(しっか)動脈や大腿(だいたい)動脈周りの太腿の筋肉、腸骨(ちょうこつ)動脈周りの腸腰筋やハムストリングス、腹大動脈周りの腹直筋周などの筋肉を動かすことが、血流を上昇させる秘訣です。空気椅子にスクワット、四股などはとても効果的です。また負荷も高いので、基礎代謝の高い「速筋」も鍛えられます。

江戸時代、日本の庶民は素足に草履の生活をしていました。昭和のはじめ頃まで、冬でも素足の子供が沢山いたのは、写真などからも垣間見えます。昔の人は歩くことも、肉体的な労働も、今とは比べものにならないほど多かったことでしょう。それから当時の経済は石高(こくだか)が基本となっていたため、多くの人が農作業に従事していました。田植えや畑仕事が、日本人の身体性に影響与えていたのは言うまでもありません。

それからトイレが和式から洋式に変わったことも、日本人の身体能力に、大きな影響を与えていたと思います。和式の屈む動作は、現代となっては、結構な負荷のかかる体勢です。想像するに当時の人は、和式のスタイルをなんなくこなしていたはずです。結果的に日々足腰が鍛えられていたと推測できます。下半身を鍛え血流を良くすることは、乱れた自律神経のバランスを整えるように向かわせます。そして、恒久的に血液の流れを良くすることは、温活にとっても最も重要なことです。

下半身の太い血管を伸ばす

 運動で血流を改善するのに、筋肉をつけ基礎代謝を上げると同時に、血流を良くするために大切なことがあります。それは太い血管周りの筋肉を刺激することで、全体の血流を上げるということです。

太い血管が通る、ひざ裏の膝窩(しっか)動脈や大腿(だいたい)動脈周りの足の筋肉、腸骨(ちょうこつ)動脈周りの腸腰筋やハムストリングス、腹大動脈周りの腹直筋周などの筋肉を動かすことが、血流を上昇させるポイントです。空気椅子にスクワット、四股などはとても効果的です。また負荷も高いので、基礎代謝の高い「速筋」も鍛えられます。

江戸時代、日本の庶民は素足に草履の生活をしていました。昭和のはじめ頃まで、冬でも素足の子供が沢山いたのは、写真などからも垣間見えます。昔の人は歩くことも、肉体的な労働も、今とは比べものにならないほど多かったことでしょう。それから当時の経済は石高(こめ)が基本となっていたため、多くの人が農作業に従事していました。田植えや畑仕事が、日本人の身体性に影響与えていたのは言うまでもありません。

また、トイレの様式が和式から洋式に変わったことも、地味に日本人の身体能力に、大きな影響を与えていたと思っています。和式の屈む動作は、現代となっては、結構な負荷のかかる体勢です。きっと当時の人は、そんなに負担に感じていなかったでしょうから、結果的に日々足腰が鍛えられていたと推測できます。下半身を鍛え血流を良くすることは、乱れた自律神経のバランスを整えるように向かわせます。そして、恒久的に血液の流れを良くすることは、温活にとっても最も重要なことです。

ヤレバできる!

 現代便利になった半面、過剰なストレス、運動不足に筋力低による代謝の低下。エアコンの充実による体温調節機能の衰え。様々な理由によって、自律神経のバランスを崩しがちです。血行不良が続くことで水分代謝に異常をきたし、むくみによる冷えなども、体を冷え傾向に向かわせ、冷えの悪循環におちりる原因となります。

冷えの症状を感じたら速やかに、運動、食事、入浴、睡眠、衣服などを工夫し、こつこつと生活習慣を改善し、冷え体質並び冷えのぼせからの脱却を目指しましょう。

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