天然のハーブよもぎ
よもぎはキク科の多年草で、原産地は中央アジアの特に北半球に分布しています。繁殖力が強く河川の土手など、日本全国いたるところに自生しています。よもぎの爽やかな香りを嗅ぐと春を感じさせます。日本ではよもぎ餅をはじめ、おひたし、てんぷら、まんじゅう、蕎麦、パン、炊き込みご飯など3月〜5月初旬主に新芽を使った様々な料理に使われます。
海外ではフランスのアブサンというリキュールが有名で「ニガヨモギ」とよばれるよもぎの仲間を使います。またアロマオイルや入浴剤、シャンプーなど幅広く利用されています。香りの主成分シネオールとαツヨンには精神安定、安眠作用、リラックス効果で、天然のハーブともいえます。最近では、煎じたよもぎを蒸した湯気、または焼いた煙を浴びる韓国発の「よもぎ蒸し」という民間療法がひそかなブームだそうです。
よもぎ風呂の作り方
日本では5月5日の端午の節句に、菖蒲湯に入る習慣があります。その起源は、中国と言われ平安時代に伝わり、菖蒲やよもぎなどの香り高い薬草を、丸く編んで家の柱にぶら下げたり、身に着けたりすることで、邪気を払う風習として伝わったそうです。子供の日、間近になるとスーパーに菖蒲が並びますが、菖蒲によもぎも付けて売っている店も見かけます。因みによもぎといえば春の印象が強いですが、それは新芽を使った料理が盛んであるからです。薬草として使う場合は秋が有用だそうです。
● 乾燥した葉50gほど布袋に詰め、湯で15分程煮だし布ごと湯船に入れます。
● 香りを楽しむならそのまま茎ごと4,5本束にしてそのまま湯船に入れます。
よもぎ風呂の効果効能
- 血行促進 冷え性予防・改善
- 肩こり、腰痛、痔の改善
- 湿疹・かぶれの緩和
- 快眠、リラックス効果
- 代謝促進、美肌効果
- 生理痛、生理不順の予防
よもぎ採取のポイント
- 採取する場所は農薬や排ガスの汚染のない所で
- 新芽が多いいとより香りが高いです
- トリカブトと間違わないように注意する
※トリカブトとの見間違いに注意
- よもぎのような香りはない
- よもぎのように葉の裏に毛が無いので白くない
- よもぎに比べ日陰で湿気の多い所に生える
- 手で触れたらすぐに水で洗う
よもぎの実力
昔からお灸として使われてきた艾(もぐさ)は、乾燥させたよもぎの葉を粉末状にし、ふるいにかけてよもぎの葉裏の繊毛をあつめたものです。よもぎ茶は人気で、主成分の葉緑素が貧血予防、コレステロール抑制効果があり、美容効果も高いと言われています。沖縄ではよもぎを「フーチバー」とよび薬草として風邪をひくと雑炊にしたり、よもぎ酒は咳止めに利用したり、湿疹や傷にもよもぎの汁を用いるそうです。また東洋医学では艾葉(がいよう)という漢方で、止血薬として知られています。とにかくどこにでも生えてますので、散策されてみてはいかがでしょうか。
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