温活でストレス回避

ストレスは冷えをもたらす

 健康上の問題でストレスが関係してないことなど皆無です。当然冷え性も大いに関係しています。マウスをつかったストレスに対する実験観察に於いても、ストレスが個体に与える影響が確認できます。

2つのゲージに5匹のマウスを入れて様子を観察します。一つのゲージではマウスたちは穏やかに過ごしています。もう一方では、気性の荒い個体がいるのか、マウス同士が尻尾をかじりあい、流血までしているマウスのゲージとに分かれました。

両ゲージのマウスの直腸で体温を測定してみると、穏やかな方のマウスたちの平均体温は37~8度をキープし、方や小競り合いをしていたゲージのマウスたちは、35度台と体温が低かったことが確認されています。

目次

自律神経を知ろう

 人間の生存本能に基づいた自律神経の働きは、ストレス(例えば外的脅威)を受けると、心拍数は増加し血圧も上昇します。命を守るため戦闘もしくは逃走するのに、筋力を最大化させ緊張状態を作ります。心拍は上がり、全身の筋肉に酸素を送ります。このように人には生得的に組み込まれた恒常性が備わっています。自律神経は生命維持のため、意思とは別に働いていて、呼吸や心臓を止めようとしても、止まらないのはそのためです。

自律神経には交感神経と副交感神経があって、それぞれ傾向があります。交感神経が優位であるほど行動的でアグレッシブになり、日中バリバリ仕事をこなすには理想的な状態になります。それに対して、夜に向けて副交感神経優位になることでリラックスし、体を休める態勢を整えます。免疫も上がってストレスに強い状態になります。このように、身体は昼は活発に夜は休息と、自律神経によって互いにバランスをとり維持されています。

 ストレス反応は本来、生命を脅かされることで起きる条件反射といえます。例えば戦闘の必要に迫られたとき、交感神経は全身の筋肉を最大限に生かすために血液を集めます。戦闘ともなると傷を受ける可能性もあります。その場合の出血を最小にするために皮膚の毛細血管は閉じます。そして、その難が去った後は落ち着きを取り戻し、血管は弛緩し緊張がほぐれます。

現代、特に都会では24時間眠らず人は稼働し続けます。またスマホの普及による情報過多は、小さくとも常に与えられる刺激を、身体はストレスとしてとらえます。無自覚にもその絶え間ない緊張状態により、交感神経を昂らせ体温は低下します。体が冷えることは、原始的な不安や怖れと直結してますから、冷えそのものがストレス感情を芽生えさせ、更なる冷え性への悪循環を知らないうちに生み出すことになります。

ストレスと冷えの悪循環

 ストレスにより自律神経のバランスを崩すと、交感神経は過剰に働きます。副腎髄質によって分泌されるホルモンのアドレナリンが過剰になり、極度の緊張状態から血管が収縮し、血流障害を起こします。

それとは逆に、副交感神経優位の過剰が続くと、活動の低下により代謝が抑制されることで、筋肉の発熱量が低下し、血液循環も下がります。どちらにしても、自律神経が極端に傾むけば、どちらとも冷えの症状を引き起こす原因になります。

 冷えが常態化することで、脳はストレスを感じ続け、交感神経は昂り、冷えとストレスの無限ループに陥ります。こうなってしまうと風邪をひいたり、もっとやっかいな疾病を引き起こすことにもなりかねません。

自律神経の乱れを感知しストレスを予測する

 本能的な反応は自律神経の成せる業であり、生命維持には欠かせないものです。しかし、そのバランスの不具合によっては、体調に支障をきたすことがあります。あくまでもバランスが重要なわけです。

ストレスが良い緊張感を生み、最適なパフォーマンスを引き出すのはスポーツやエンターテイメントなどではよく見受けられます。ストレスがすべて悪なのではなく、どう折り合いをつけるかが大切です。

日々の温活があなたをストレスから守ります

 自律神経の乱れは臓器や血流の働きを悪化させ、身体や精神にとって様々な問題を生じさせます。冷えもその症状の一つですが、その冷えがストレスとなり身体的にも精神的にもよくない影響を与えます。

一度なにかしらの症状が出ると、治すのにとても苦労します。場合によっては薬に頼らなくてはならないことも起こってきます。

基礎体温を上げることは、ストレスと冷えの悪循環を防ぎます。そして能動的かつ物理的に取り組める方法で、ストレス対処法としても温活はおすすめです。

基礎体温を上げる生活習慣

  • 基礎体温の上昇には代謝の向上です。代謝を上げるためには筋肉量を上げることは必須です。ウォーキングやストレッチなどの適度な運動を心がけましょう。
  • 体を温める食材を摂り、たんぱく質や発酵食品もよく摂りましょう。強い緊張や睡眠不足の場合、副交感神経の機能を高める食物繊維やカルシウムの摂取なども効果的です。
  • 日中は交感神経が優位なので体を動かし、副交感神経が優位な夜には充分な睡眠をとりましょう。規則正しい生活は自律神経のバランスを助けます。
  • 毎日湯船につかり体を芯から温めましょう。体はいったん冷えてしまうと、温めるのに苦労します。体を冷やさないための着衣にも気を配りましょう。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次