脛は疲れやすい
健康を維持するのに運動は欠かせません。運動といってもスポーツのような激しい運動ではなく、日ごろからよく歩く程度の運動が重要です。厚生労働省でも、1日8000歩を推奨しております(18歳から64まで)。しっかり長く歩くためにも脚のコンディションには気を配る必要があります。
膝や足首を痛めたり、腰を痛くしてしまっては長く歩くことができず、筋力とともに体力も衰え、産熱量も低下します。そうなることで肥満にもなりやすく、血流も悪くなります。脚が疲れやすい原因の一つに、脛の外側の筋肉が硬くなることにあります。外脛の筋肉は特に足関節の背屈(伸展)の動きに関わっています。
脚が疲れやすい理由には姿勢の悪さがあります。後ろ重心になることで、下腿の前側に体重がかかると、脛に負担がかかります。踵の高いハイヒールなどを履いても、バランスが前側に力が入る原因です。
下肢は冷えやすい
特に体の末端側の下肢は、心臓から離れているのと同時に、引力の影響で足に血液が滞りやすくなります。外脛が張るこにより筋肉が固まり、更に血流が悪くなり、血流が悪くなることで体温は下がります。
通常ではふくらはぎの筋収縮により、血液を心臓に押し戻します。しかし、脛が硬くなるとそのポンプ作用も低下し、血流が悪くなることで、特に末端が冷えやすくなります。
また、もともと血流が滞りやすい上に、筋肉が硬くなることで血流は更に悪化し、排出されるべき水分が溜まることで、むくみを引き起こします。そうならないために、積極的に足を動かすことが必要なのですが、歩かないことで脚が弱くなり、また脚が疲れやすいせいで歩かなくなることが、運動不足と体調不良の悪循環という結果を招きます。
脛の筋肉
外脛の筋肉は前脛骨筋をはじめ主に右図の5つの筋肉のことを言います。長母趾伸筋は、親指を伸展する筋肉です。長趾伸筋は親指以外の4本の指を伸展(背屈)させる筋肉です。長腓骨筋は腱が足裏側を横断してはしっている筋肉です。また、内側の縦足のアーチを持ち上げる筋肉でもあります。短腓骨筋は外側の縦のアーチを支えます。
前脛骨筋
前脛骨筋は膝の下から、脛の外側を通り、親指側向かって土踏まずまで繋がっていて、足首を上に曲げる筋肉です。前脛骨筋が硬くなると、ふくらはぎのこりや膝の痛み、太ももなどに痛みが出ます。足の甲や足首も硬くなり、血管や神経を圧迫し、足首や足の甲にしびれが生じることもあります。脛の張りを放置すると、血流が悪くなることで足の冷えなどの不調を引き起こす可能性があります。
脚から血行促進
体の土台となる脚の筋肉がバランスよく安定することは、体全体の筋肉も動かしやすくなります。下半身には約70%の血液が集まり、第2の心臓と呼ばれるふくらはぎの筋肉のポンプ作用で心臓へ戻します。更には下半身の筋肉は全体の70%をしめています。
下半身の筋肉を強化することで全体の代謝が向上します。ゆえに血流が上がり基礎体温は上がるということです。脚のパフォーマンスを最大限に引き出すためにも、脚の筋肉を柔らかく保つことは重要なことです。
前脛骨筋を緩める方法
- 前脛骨筋が硬いと感じたら太腿の真ん中あたりを揉んでみてください、脛が緩むのが実感できるかと思います。
- 距骨と距骨靭帯のあたりのポイントで前脛骨筋が緩むところがあります。触って試してみてみましょう。
- 足三里と呼ばれるツボがあるのですが、前脛骨筋をほぐすのに効果的です。位置は膝下やや外側のくぼみがあり、そこから指4本分下の所にあります。軽くじんわり指や棒で指圧します。
脛をマッサージしよう
運動の基本は歩きです。日々の健康維持にも歩くことが、最も取り組みやすい方法かと思います。脛の筋肉が硬くなることは足首を固くし、脚の疲れ、足裏のハリにも影響し、膝や股関節、腰にも支障を与えます。そのことでケガもしやすくなるでしょう。簡単に足が疲れてしまって動かないでいると、余計動かなくなって、歩くことが億劫になるようでは元もこもありません。しっかり脛をケアして、脚を軽くしておきましょう。
硬くなった外脛を足首まで上下して全体的にマッサージしてほぐしましょう。
椅子に座って踵でほぐすと手が疲れません。
フォームローラーや棒などで。
おまけ*マッサージグッズ
たまたま買ったマッサージ器が調子よいのでご紹介します。ベス工業株式会社から出ているリフトレージュ遠赤外線ローラーレッグ用です。脚用ですが腕もやったりしてポカポカしてきて素敵な温活グッズです。いろいろな種類が出ているようです。
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