八風(はっぷう)で時短温活

経絡と経穴

 「八風」という冷え又は血行不良に効果のあるツボがあります。ツボは中医学において、人体のエネルギーの通り道とされている、経絡(けいらく)と呼ばれる脈に沿って配置されています。経絡は縦と横に通っていて、縦の脈を経脈、横の脈を絡脈といいます。十四の経絡があり、経絡を流れる「気」「血」「水」の出入りする点が経穴(けいけつ)所謂ツボになります。そしてそのツボを使って指圧や針、お灸などで治療に利用しています。

そしてそこに流れる物質を気血栄衛(きけつえいえ)と呼び、生命を養う要素として「気」と「血」と「水」に分けて説明されています。「気」は生命エネルギーとして目には見えないものの、中医学では生命の根幹と捉えられています。そして「血」は栄養素を運ぶ役目を担い、「水」は血以外の細胞やリンパに流れる体液のことで、生きるために不可欠なものです。これらの3要素が滞り、偏り、不足することで病気や不調を引き起こすと考えられています。

特に足は冷えやすい

 寒いと感じていないし体温も低くない、それなのに手足特に指先が冷たい、これ症状は末端冷え性などと呼ばれています。気温が下がり寒くなると血管が収縮して血流が悪化すると、心臓から送られる温かい血液が心臓から遠い所ほど、毛細血管の隅々まで巡りづらくなります。冷えが進行すると痛みを感じ、ひどい場合は凍傷⁉なんてことにもなりかねません。

年齢とともに運動する機会が減ると筋肉量も低下します。冷え性にとって筋力の低下は避けたいところです。筋力が低下し血流が悪くなると、リンパ液も滞りがちになります。また疲労により凝り固まった筋肉が血管を圧迫すると、冷えや不定愁訴を引き起こす原因になります。

八風の効果と特徴

 八風は足の指の付け根の間あるツボで、即効性があり足の冷えに効果絶大です。ここで押さえておきたいのが、マッサージやツボ押しの特徴は持続性より即効性にあるといえます。もちろん継続することで、体質を変えていく効果はあります。しかし、忙しい毎日そこまで自身のケアに、時間をさける人は多くはないと思います。急場、足の冷えを感じた時の対処法として、押さえておくのが良いでしょう。

                      つぼの押し方

 床でも椅子でも腰を掛けた姿勢で、指の股の所を指圧します。一か所10秒位かけて5セットほどでポカポカしてくるかと思います。足の裏側から手の指を足の指と指の間に差し込み、同時に八風を揉んでもよいです。ついでにツボの周りをマッサージするとリンパ液の流れもよくなることで、むくみや更年期障害、食欲不振にも効果があります。

忙しい方用「ツボのながら押し」

「悠長にツボを押してる暇などない」という方もいらっしゃるかと思います。デスクワーク中に座りながら簡単にできて、しっかり足も暖かくなる方法をご紹介します。

・靴はなんとか脱いでいただいて、靴下のままで大丈夫です。八風の辺りを踵でもって指圧&マッサージ、適当でも意外と押せて普通に効きます。

・椅子の高さによってはこんな感じです。つま先で八風辺りを指圧します。ついでにリンパも流しましょう。

・こんな感じで((グゥイングゥイン))やっても暖かくなってきます。もうツボとかじゃないですが、完全に血流は上がります。

「温活は一日にして成らず」忙しい合間にも少しずつ温活を入れていきましょう。継続的に体温をキープすることが基礎体温を上げる秘訣です。冷えは油断の隙をついてやってきます、些細な冷えも見逃さないことが肝心です。

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